かゆみと痛みの関係は近年まで不明でした。
長い間、かゆみと痛みは同じ神経によって伝えられ、その信号が弱い場合にかゆみと、強い場合に痛みとして感じるとされる『強度節』が一般的でした。
しかし、モルヒネ は痛みを抑制するが逆にかゆみを増強させることなどにより、 かゆみと痛みの神経経路は、別々にあるとする『特殊節』が唱えられるようになりました。
痛みの経路としては、鋭い痛みは、伝導速度の早い有髄のAδ神経、鈍い痛みは、遅いC神経により伝えられます。 かゆみと痛みは、その感覚の性状から、末梢においては、無髄のC神経により伝えられると考えられてました。
1997年に ヒスタミン に特異的に反応するC神経が発見され、それを期に痛みとかゆみを伝える神経経路が生理学的にも解剖学的にも独立して存在することが明らかにされました。
しかし、最近さらにかゆみの神経が ヒスタミン だけではなく、発痛物質にも反応し、逆に痛みの神経は、ヒスタミン にも反応することがわかりました。
そのため、現在では、かゆみと痛みの神経活動のバランスにより、それぞれの物質が起痒物質として作用するか、発痛物質として作用するかが決められていると考えられてます。

