ホームインタビューKOKIとドンチューの医療対談

インタビュー

Q: アンチエイジングというコミュニティで古い書き込みですが、成長ホルモン注入やプラセンタ療法など話題になったことがありました。ご覧なると面白いと思いますが、がんでもアンチエイジングでもなんにでも効くと銘打つ治療法が多いように思いますがいかがでしょう。

KOKI: そこは一般の方がとても知りたがっているところだと思います。 代替医療 の治療者の中には、一方的な意見をおっしゃる方もいて、議論以前に同じテーブルにつけない場合もありますので、ネガティブな話題をする時は慎重にという思いがあります。
バッサリいければホントはいいのですが。週末は自治医大の学園祭で、沖縄県人会の皆さんによる エイサー を家族で楽しみました。

ドンチュー: 基本的には、漢方治療や、アーユルベーダホメオパチーなどの治療は、生体の本来持っている自然治癒力を賦活することが目的の医療ですし、それを目指す民間療法も目的は同様だと思います。
要するに、成功すれば、いかなる病気をも克服する可能性がある、ということでは、「万病に効く」という言い方は当てはまるべきですが、ワタシの知る限り、万病を治せる医学を知りません(KOKIさんいかがですか?)
統合医療の日本における最重鎮である帯津先生が、「代替医療だけではがんを治癒させることは困難である」と明言し、院内でも西洋医学専門の医師が診療を行い、院外の他病院とも連携しつつ治療する、といった冷静な態度が必須と思います。

KOKI: 万病に効く医学、私も知りません。色々な分野の最善の知恵を駆使して、目の前の患者の問題に対応していくしかないと思っています。
統合医療を単なる代替医療の集合体と考えている人が実際に多く、これは誤りだと思います。患者の個別性を(代替医療まで及んで)重視して実践する全人的医療、という風にみてもよいのではないかと。溶連菌感染の治療で患者と色々相談した上で、最終的にペニシリン(抗生剤)を選択しても、これは統合医療と呼んでいいのではないかと思います。

今アメリカではintegrative family medicine(IFM)という研修医プログラムが NIH のサポートを受けながら6つの大学で行われています。
itegrativeは統合医療を意味しています。family medicineは「家庭医療」と訳されますが、日本でいう「かかりつけ医」のことです。
つまりアメリカでは、統合医療を担う医師を、西洋医学のジェネラリストの延長上に見据えているということではないでしょうか。

Q: アメリカでは統合医療に対して国レベルでの取り組みが始まっているようですが日本ではどうでしょうか。

KOKI: 国レベルというと、まだまだではないでしょうか。3年前にようやく科研費のカテゴリーに「代替医療」という用語が入ったくらいですから。

米国の動向と比べると、10年くらい遅れている印象があります。日本統合医療学会の学術集会などに行くと、会長自ら「21世紀は統合医療だ!」と言いつつ、「我が国で成就するにはあと50年かかる!」などと言っています。
学術的な基盤の形成、統合医療を担う人材の養成、保険システムなどの構築などまで考慮すると大変な時間が必要という意味だと思います。

[at yuimed 2007.10]


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